Mic Sejaの小型高性能車シリーズ特06弾:2024年 GRMNヤリス
2024.9.6
Mic Sejaの小型高性能車シリーズ特06弾:2024年 GRMNヤリス
1,久しぶりに日本車に乗ってみた
10年前、欧州車は「金のかかった」バリューフォーマネーの極致を行っていた。現地通貨のユーロは後から参入した東ヨーロッパ諸国(経済レベルが低く相対的には通貨安)の水増し効果で旧マルク・フラン・ポンドも対ドル・円に対し通貨安、安い通貨で自動車を造ればマルクで高い部品もドル・円では安い!このカラクリで「とても良い車」(原価のかかった)が日本ではとても安かった!
ところが最近の円安とディーゼルゲートの罰金で欧州車は原価が掛けられなくなって品質・性能低下!それに対抗する日本車は逆に円安の恩恵で「たっぷりと原価を掛けられる」、結果良い部品を使って、十分に造りこんだ車が造れる。
てなことで「日本車が良くなった」らしいという事で、中でも評判のGRMNヤリスを中心にGRカローラ、GRスープラに乗ってみました。
2、3気筒エンジン?!
15年くらい前、旅行でレンタカーを使っていましたが、「ベーシック・プラン」つまり一番安い車はダイハツ3気筒を積んだヤリスだった。
アイドリングもスムースさを欠き「ア~~~!動くけど嬉しくないね!」とあまり良い印象を持っていなかった3気筒エンジンでしたが、GRヤリスも3気筒! 大トヨタがしっかりと造りこんだ3気筒だけど、半分はあきらめの境地!
実際乗ってみたら「大違い」 極低速でこそ3気筒を感じさせる排気音とトルクの出方があるけれど、中域から高速では「ビンビンとしびれるエンジン感!」 こりゃー凄い!!
3,CVTミッション
うれしいエンジンに加えてミッションがこれまた良い!300馬力レベルをこなすだけでなく、シフトの速さと言ったら!コーナーでアクセル・オン状態でシフトしても「トルクの切れ」が感じられない素早さ!下手の筆者のドラテクではステアリングは全く影響を受けない!こりゃー凄い!
CVTだから当然ツー・ペダル
4,ガッチリしたボデーに、良い部品
WRCラリー車からのフィードバックか、またはWRC車のベースとしての造り込みか、「糊代」たっぷりのボデー剛性の凄いボデーにロールケージ、それの円役効果の加わった高級部品を組み付ける。筆者のごとき「へたくそドライバー」でも、「とんでもない速度で走っても怖くない!」何となく昔乗っていたポルシェ911を思い浮かべさせる走りっぷりでした。ポルシェの半分の値段でこの「ガッチリ感」
5,リニア感
ポルシェに乗って感じるのは、運転操作系がドライバーの感覚に実にリニアであること。ワインディングロードを攻めている場面で、コーナーを抜けつつ次のコーナーに狙いを定める。ドライバーは自分自身の経験値と肝っ玉で次のコーナーの進入スピードを「感じる」、そのまま次コーナーに向かい直前でブレーキングする、全く調整することなしに(実際には無意識でブレーキペダルの踏力を調整している筈ですが)ドン・ピシャリのスピードに落ちてコーナーに飛び込む。一番わかりやすいのがブレーキングなんですが、加速にしろ、ステアリングにしろ、ドライバーが計算する必要なしに、車が勝手にリニアに追随してくれる。これがポルシェの真骨頂!
このリニアリティーを造り込むために、マエストロ・テストドライバーと長時間の造り込み必須だし、GRヤリスの数倍の価格になってしまうのでしょう!
このリニアリティーの点では、GRヤリスは未だ未だ! 尤もWRCのドライバーにもなると「不安定の方が切っ掛けがつくりやすい」なんて感じているかもしれません。
5,2023年製GRカローラ
ヤリスに比べると、一味「大人の造り込み」ホィールベースがすこし長いだけあって車の挙動がマイルド。筆者みたいなへたくそドライバーならカローラの方がスピンのチャンスが少ないだろうと思える感じ。こちらはCVTではなくマニュアルミッション。 シフダウンすると 自動的にエンジン回転数を調整してくれる!シフトダウンがうまくなった気持ちよさ。
6,GRスープラ
ついでにGRスープラにも載せてもらいました。このドイツ製(実際にはオーストリー)のトヨタ車はツーシーター・オープン・遊び車の骨格がリアフェンダーあたりに見え見えなので、さぞかしGTらしく仕立てるためにトヨタCEも苦労したことでしょう。まあ、日本の山道には大き過ぎ!コクピットからフロント・ホィールの一も分かりずらいし、大雑把すぎますの、私には!
<蛇足>
ドイツの高級大衆車の最新V車に乗ってきました。お金が掛けられないのは辛い見本でした。でもステアリングの切角と150km/h以上での安定感(乗り心地の良いタイヤでも抜群の高速安定性)は流石でした。
<本稿完>
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